自作コーナー T

 自作は楽しいものです。小学生の頃には、プラモデルの制作によく没頭したものでした。電子工作では、 自分で組み立てたものが思い通りに動いた時の感動はひとしおです。また、世界に一つのものを所有する喜びに 加え、愛着も沸いてきます。私が製作した作品を紹介していきますね。


1.ディップメーターの自作

自作ディップメーター  FET方式のディップメーターを自作しました。5つのコイルを交換する事により、 1.9MHz〜80MHz付近まで発振し、HF帯及び6メーターをカバーできます。FET1石の簡単な回路ですが、全帯域に渡って 安定した発振強度とディップを得るのになかなか苦労しました。

収納状態

自作ディップメーターBox 100円ショップにてケースを購入しました。本体を下に、コイルを上のトレーに収納しました。 持ち運びにも便利なように、よくあるキャリーハンドル付きのものにしました。

内部配線

ディップメーター内部配線 自作ディップメーターの内部配線です。部品点数が少ないため、基盤無しの空中配線としました。 スイッチとボリュームも本体に配置したいところでしたが、ケースの構造上分けた配置としました。

回路図

ディップメーター回路図 FET1石の一般的なコルピッツ発振回路です。
消費電流は2.5〜3mA程度でした。




2.スピーカースタンドの自作

 薄型TV用のスピーカースタンドを自作しました。内臓スピーカーでは迫力がないため、オンキョーのスピーカー GX-70HDを購入して聞いていました。最初はテレビ台の上にそのまま乗せていましたが、高さがリスニングポジションより 低すぎるため、適度な高さへアップするために専用のスタンドを作りました。用意する材料は、角材6本・平板4枚・木ネジ12本 ・ラッカースプレー(黒)です。コーナンで1500円程度で調達できます。延べ製作時間は半日くらいです。 シンプル形状なので、お部屋のアクセントとしてもインテリアの雰囲気を引き立ててくれますよ(^^)!

自作スピーカースタンド

材料

自作スピーカースタンド 材料 ・板(670mm x 150mm x 14mm) 1枚×2組
・角材(910mm x 15mm x 30mm) 3本×2組
・木ネジ皿型(φ3.5 x 25mm)  6本×2組
・SP固定用ネジ(M5 x 60mm) 2本×2組
・ラッカースプレー(黒艶消し) 1本
(コーナンにて、合計1500円程度でした)


組立図

自作スピーカースタンド 組立図 オンキョー GX-70HDに合わせた寸法の
目安を記載しています。

1.右の寸法を参考に材料を用意します。
 (お店でカットしてもらうと楽ですよ)

2.上下の板に、木ネジを通す穴を各3箇所
 上の板にスポーカー固定穴2箇所開けます。
 (木ネジの頭も隠れるようにしておきます)

3.角材の両サイドに、予め木ネジの径より
 小さめの穴を開けておきます。
 (木ネジ締め付け時の割れ防止です)

4.木工用ボンドを角材の両サイドに塗って
 木ネジで上下から締めて止めます。

5.ラッカースプレーで仕上げます。
 (塗料が垂れないよう注意しましょう
  最初は薄く塗り重ねるのがコツ)

※使用時の注意点※
 スピーカースタンドは、重心が上になる
 ため不安定ですので、設置場所は慎重に
 転倒のない様に注意します。


























3.玄関天井照明の人感センサー化

 玄関の出入りの際は、手荷物を持っていることも多く、いちいち照明スイッチを操作するのは面倒ですよね。 人感センサーを取り付ければ、スイッチのON・OFFから解放されますし、一定時間たてば自動消灯されるので、 消し忘れもなくなり省エネにも貢献できます。ただ、大手メーカーから発売されている人感センサーは、 価格が6,000円程度と少し高額なので、なかなか手を出しにくいんですよね。
アマゾンを眺めていると1,000円程度とかなり安く販売されている人感センサーを発見、 早速注文して取り付けてみることにしました!
※100Vの屋内配線を一部変更することになりますので、実施はあくまで自己責任でお願いします※

1.人感センサー外観

人感センサー外観  アマゾンで入手しました。
 現在 1,060円(2014/7)で売られている様で
 す。商品名は、『PIRモーション家庭用 玄関
 照明人感センサー 壁スイッチ』です。
 壁のスイッチ配線を外して、中央下部3つの
 穴の左右の端子に接続し直せばOKです。
 本製品は中国製のため、日本製のスイッチ
 コンセントに取り付けるためには多少工夫が
 必要になります。

2.取り付け

人感センサー取り付け  元のスイッチは取り外し、代わりに購入した
 人感センサーを取り付けます。
 写真は、廊下とかによくある 2か所にスイッチが
 分散した回路のため、3接点のスイッチになって
 います。人感センサーは直列に挿入します。物理的
 にはスイッチの金属フレームを利用して固定しまし
 た。ただ、従来のスイッチのフレームは小さくて収
 まりませんので、古いタイプの場合は最近の幅広
 タイプの面スイッチフレームに入れ替えた方が良い
 です。幅広タイプの面スイッチのフレームは、コー
 ナンで200円くらいで入手可能です。

3.取り付け

人感センサー取り付け  面スイッチの金属フレームを利用し
 結束ベルト等で人感センサーを
 固定します。
 金属部分に回路の接触が無いよう
 十分に注意して行います。
 センサー部分は露出させる必要が
 あるため、目隠し用プレートを
 別途購入し、センサー用の丸い穴
 をあけて対応しました。

4.完成

人感センサー取り付け  元のスイッチプレートへ戻します。
 ドアから出る時と入る時の双方で
 センサーの反応をよくするため
 指向性を分散させる目的でミラー
 を左側に付けています。


 <感想>
 反応は大変良く、十分実用になります。
 工作自体は簡単ですが、100V配線をさわり
 ますので十分な注意が必要です。
 とても便利になったので、他の部屋にも
 増やそうか現在思案中です…





4.玄関天井照明人感センサーの不具合と修理

 3.で紹介した玄関天井照明の人感センサーが、3か月で調子がおかしくなってしまいました。
今まで調子よく動いていたのですが、ある日突然消灯時にチラつく感じになり、そのうち消灯時
も常に点灯しっぱなしの状態となってしまいました!?><
まだ購入して3か月くらいしか経っていません。中国製だし、既に加工もしているのであきらめ
ようかと思いましたが、ダメ元で自力で直す事ができないかチャレンジしてみる事にしました。

1.不具合の原因究明

まず、部品の劣化を疑ってみます。基盤を取り出して劣化していそうな部品が無いか目視で確認
してみます。しかし、電解コンデンサーはじめ特にそのような部品はなさそうです。トライアッ
クやサイリスタの破壊・劣化も疑ってみましたが、直流の検証ではとりあえず動作しています
し、負荷も蛍光灯電球(10W)で使っていたので、この程度の負荷で簡単に破壊されるという
のも考えにくいところです。次に人感センサー部分に不具合が無いか、人感センサーの出力電圧
を確認してみようと思います。

2.回路図の書き起こし

ただ、電圧確認含め更なる不具合の原因究明には、回路図がないと無理ですよね〜っ。早速ネッ
トで検索してみましたが、該当するものは出てきません。中国語で検索すればヒットするかも
ですが... 人感センサーの集積回路(BISS0001)に関しては、ネットからデータシートを入手
することが出来ました。サンプル回路もその中に載っていました。
後はトライアック周辺の制御回路がどうなっているかです。ここは基盤のパターンから自力で
回路図を起こす事にしました。下記が書き起こした全回路図です。人感センサー(BISS0001)
周辺の回路はデータシートから持ってきていますので、実際の回路とは異なるかと思います。
人感センサー回路図

3.原因の究明と対策

トライアック周辺の回路を見て驚いたのは、ブリッジ整流回路を通した後にトライアックが挿入
されている事です。トライアックは交流用なのになぜそのような構成に?
おそらく、人感センサーの集積回路であるBISS0001への電源供給のためこの様なロジックを組ん
だものと思われます。センサーがオン時オフ時共常に3.3VのDC電圧を供給するための様ですが、
動作原理は不明です。
とにかく、人感センサー部が正常に動作しているのか見てみます。BISS0001の2番ピンの電圧
は、センサーオン時2.2V/オフ時0Vである事が確認できました。人感センサー回路は正常に
働いている様です。そうすると、消灯できなくなった問題はトライアック・サイリスタ周辺の
回路に有りそうです。この回路の不具合を解明するには時間がかかりそうだし、危険も伴う
100Vの高圧がかかる部分です。修理に当たって、人感センサー回路へ供給する電源をAC100V
から取ることを止めて、別途電池による専用電源としてみます。サイリスタの回路をカット
して、BISS0001の2番出力にてトライアックをドライブすることを試してみます。以下が試し
た新たな回路図です。この回路できちんと消灯する様になりました!! 電池は定期的に交換の
必要が出てきますが、BISS0001の待機時の消費電流は微弱(約50μA)なので、1年程度は持っ
てくれると思います。
PS その後2年が経過しました... 電池はまだ元気で頑張ってくれています!!(^^)/
人感センサー回路図 人感センサー不具合対策

4.寒冷期に点灯しなくなる症状について(その1)

ここの所冷え込んできたせいか、点灯が不安定になったりまったく点灯しなくなる現象が発生し
ています。トライアックの温度特性により、周囲の温度が低下するとゲート電流が流れにくくな
る傾向があるようです。また同時に電池の内部抵抗も高くなるため、電圧降下も生じ状況は悪化
します。そこで、寒冷期でもトライアックを安定して動作させるため(ゲート電流を安定的に
流すため)、2SC1815のベース抵抗の値を調整してやる必要がありそうです。トライアックのゲ
ート電流の具合を見ながら680Ω〜1KΩ程度の間で調整すると良いようです。

5.寒冷期に点灯しなくなる症状について(その2)

気温が冷え込んできた時に点灯が不安定になる対策として、4.で2SC1815のベース抵抗の値を調
整し様子をみていましたが、冬季で外気温が0度付近になると不安定な症状が再発する事がわか
りました。抵抗値の調整のみでは自ずと限界があるようです。
そこで、気温に左右されず常に一定の電流をトライアックのゲートに流れるようにするため、定
電流回路を組み込む事にしました。電流値も安定性向上のため2.5mA程度まで流れる様に、定電
流回路の出力側トランジスタ(2SC1312)のベースエミッタ間抵抗を220Ωに設定しました。こ
れで厳しい冷え込みの朝でも安定して点灯してくれるようになりました。ちなみにトランジスタ
2SC1213は、たまたま手持ちの物を活用したもので、2SC1815でもOKです。
トライアックの使用温度における導電特性は大変デリケートですね。温度条件等、様々な環境下
で電子回路を安定動作させる事の難しさを今回改めて勉強させられました... (^^;)
人感センサー回路図



5.FMトランスミッタの高音質化

   

   私は、毎日通勤時に、車でCDやFMの音楽を聞いています。
最近は、iPhoneに音楽を入れて持ち歩くことが多いので、この音楽を車でも聞きたいと思ってい
ました。ところが、私の車は購入後10年近く、残念ながらミニステレオプラグを接続できるAUX
インターフェイスがありません。
 そこで、お手軽な手段としてiPhoneをFMトランスミッタに接続し、車載FMチューナー経由で
聞く方法を試してみることにしました。以前、秋月電子にて購入し組み立てたFMトランスミッタ
のキットが手元にあるので、これを活用して車のFMチューナーへと飛ばして聞いてみたいと思い
ます。ただ、このFMトランスミッタは、Hi-Fiオーディオ向けとしてはあまり満足のいく音質では
ないようで、ネット上で、皆さんがこのキットの音質の改善に取り組まれている書き込みを拝見
しました。その内容も参考にさせて頂きながら、音質改善の改造にチャレンジしてみようと思います。
 今回ピックアップする改善ポイントは、@高音質化(周波数特性/歪/セパレーション)、A
発信周波数の安定化、B安定した電源供給(車のバッテリー電源活用) です。
 下記は、秋月電子FMトランスミッタキットとその回路図です。JRC(日本無線)のIC(NJM
2035)を用いたシンプルな構成となっています。

FMトランスミッタキット FMトランスミッタ回路図
    

 

1.具体的な改造個所

@高音質化(周波数特性/歪/セパレーション)
周波数特性の改善
・高域補正−プリエンファシスの回路の値が日本無線の推奨値とは異なっていますので、これを
  変更します。R2,R4 は510KΩから51KΩに、R3,R5 は39KΩから4.7KΩに、C3,C5 は
   100Pから.001に変更します。また、C2,C4 の挿入場所を入力側からIC側へ変更します。
・低域補正−不足気味な低域を持ち上げてやります。Q1の負帰還回路にR15(39KΩ)とC24
  (.022)を直列に追加し低域をブーストします。また、電源ラインのC9 を10μFから100μF
  に変更します。
・ステレオセパレーションの改善
  MPXのバランス調整用ボリュームを追加します。
歪の抑圧
 FM変調回路に直線的なFM変調が可能となるバリキャップ(1SV147/FM電子チューナー用)
 を用い歪の低減を試みます。Q1のコレクタとC14の間に、C23(1μF)・R15(8.5KΩ)と
 バリキャップダイオードを追加します。容量調整のため、C14は5Pから9Pに変更し、C15
 はカットします。また、Q1の負帰還用のR10 を100KΩから39KΩに変更し、変調レベルの
 調整を行います。
A発信周波数の安定化
 発振回路の高周波用セラミックコンデンサー(C14〜18)を温度補償タイプに変更します。
B車のバッテリーからの電源供給
 車のACC電源(DC12V)より安定化電源回路を経由して1.5Vを供給し、電池交換を不要にしま
 す。R2,R3の値を調整して1.5Vに合わせます。(私は、R2,R3とも12KΩで1.5Vになりました)
下記が改造を加えた後の回路図です。(右下が安定化電源回路)

FMトランスミッタ回路図(変更1)

 そのほか、オーディオの入力ケーブルを通じてFMの高周波信号が回り込まない様に、入力ケー
ブルにフェライトコアを入れました。また、FMトランスミッタは送信出力も微弱であるため、車
載アンテナへ効率良く電波を飛ばすことも重要です。そのためには、FMトランスミッタのアンテ
ナの配置位置や方向が重要な鍵を握ってきます。これで結構音質が左右されます。車本体はアー
スなので、これを配慮してどの位置にどの様にアンテナをレイアウトするのが良いか試行錯誤し
てみます。

2.改造後の課題

 上記の改造で音質は結構良くなりました。しかし、基本性能に関わる課題が解消されていません。 車内温度の変化に伴い発信周波数が変動する問題と不意にセパレーションが悪化する問題です。
@発信周波数変動の問題
 発信周波数が依然として不安定です。車内温度の変化に伴い、平気で100KHzを超えて変動 していくので、運転中にチューニングを取り直さなければなりません。発振回路のコンデンサーを 温度補償タイプに変更したのに効果なし>_<?
 原因は新たに追加したバリキャップの温度特性にありました。下記が1SV147の温度特性グラフ です。温度が上昇すると容量が増えるので、発信周波数は下がります。これが周波数変動の原因 の様です。PLL制御回路を導入すれば万事解決ですが、このシンプルなトランスミッタにPLL回路 は大層なので、もっと簡単な対策がないか検討中です...
1SV147 温度特性

Aセパレーションが安定しない
 車載FMチューナー経由で聞いているときに、セパレーションが不安定になりモノラルに近い状態 になる事がよくあります。自宅のFMチューナーで聞いているときには気にならないのになぜ? この原因は、車のFMチューナー特有の設計に起因しているようです。車の走行中のFM電波の 受信状態は時々刻々と変化しています。そのため、車載FMチューナーには、弱電界時に雑音の 混入を防ぐ目的で、セパレーションをリニアにコントロールする回路が備わっています。 その回路は、19KHzのパイロット信号のAM成分を検出してコントロールしているため、iPhoneの オーディオ信号が19KHzのパイロット信号に直接干渉すると、チューナー側で電波状況が悪いと 判断してセパレーションを下げる状態になるものと推測されます。
 オーディオ信号(高調波含む)が19KHzに直接干渉しないよう、本来トランスミッタのオーデ ィオ入力回路にはLPFを挿入すべきですが、このキットの回路には備わっていません。

3.課題に向けた対策

上記の課題に対して、できるだけシンプルな対策を検討してみました。
@発信周波数変動の対策
 バリキャップの温度特性による容量変化からくる発信周波数の変動対策として、サーミスタを 利用した温度補償回路を考えてみました。アバウトな補正になりますが、回路がとてもシンプル である事と、FM電波は広帯域であるためチューニングを取り直す必要のない少々の周波数変動は 許容できる範囲と考えました。
Aセパレーションが安定しない対策
 本来は、カットオフ周波数が15KHzのLPFをオーディオ信号の入力回路に追加したいところです。 今のところ、iPhoneでの利用がメインなので、iPhoneの音楽プレーヤーのイコライザー機能を利用 して12KHz以上をカットする事で、LPFの代用としてみる事にしました。私の利用しているソフトは DENONの音楽プレーヤーで、イコライザー機能のダウンロードは有料(200円)でした...(>_<)
イコライザー

 下図がバリキャップの温度補償対策後の回路図です。
サーミスタはジャンク箱のものを利用したため、品番等は不明です。室温20℃で12KΩの抵抗値があ るネガティブタイプです。バリキャップの充分な容量可変範囲を得るために、別途5-10Vの  安定化電源を追加しました。電圧が高い程補正が効きます。
 調整手順→バリキャップの電圧をVR1で調整後、コイルのコアを回して目的の発信周波数に合    わせるを繰り返して周波数変動を抑えていきます。
  a.温度の上昇で周波数が下がる場合→バリキャップの電圧を上げる
  b.温度の上昇で周波数が上がる場合→バリキャップの電圧を下げる
 車内温度が上昇すると、バリキャップの温度特性から容量が増えようとする一方、サーミスタ は抵抗値を下げるため、バリキャップの電圧を上昇させて容量を減らすように作用します。私の 場合5.8V付近で、再チューニングの必要の無い範囲に周波数の変動を抑える事ができています。
 
FMトランスミッタ回路図(変更2)

   

 
 上の写真は改造後のFMトランスミッタ(写真上・中)と安定化電源部(写真下)です。
マイク入力部分の部品は取り外し、改造用の部品取り付けスペースとして利用しています。
 以上の改造で、1000円のFMトランスミッタとしては、結構満足のいく高音質化と安定化が達成でき たと思います。いい音楽を聞きながら、毎日の通勤がとても快適になりました!!(^^)/
    

 


6.ハロゲンヒーターの修理

   

 冬支度で出してきたハロゲンヒーターが突然つかなくなりました。 これから寒い季節がやってくるのに本当に困りました。 このハロゲンヒーター、昨年ニトリで購入したもので、まだそんなに使っていません。(型番:NTR1211)
 まだ保証期間内なら無償修理してもらえるものと保証書を確認すると、1年と1か月が 過ぎたところでした(>_<) 大体保証期間を過ぎた頃に壊れるようになっているのですよね〜...
 昨今の家電は修理出しても、新品を購入し直してもあまり費用が変わらない場合もありますので、 とにかく自力で修理してみる事に。
ハロゲンストーブ

1.故障の原因究明

 まず、テスターでストーブの100Vのプラグの導通を見てみます。入の状態でも抵抗値の変化は ありません。どこかで断線してしまっている様です。早速ドライバーを使って裏蓋を開けて 不良個所を調べていきます。ハロゲンヒーターの導通はありました。スイッチも入の位置 での導通が確認できました。転倒時オフスイッチも正常に作動作しています。
反射板の裏側に温度ヒューズが取り付けてあります。(赤丸の場所)この導通がありません!!
温度ヒューズが切れてしまった様です。
 温度ヒューズを交換すれば直ると思われますが、切れた原因を突き止めておかないと不安ですよね(^^;)_ また切れる原因にもなりかねませんので。

ハロゲンストーブ内部     

 

ハロゲンストーブ内部拡大

2.温度ヒューズ溶断の原因

 温度ヒューズの定格は133℃となっています。目視の感じでは通風孔が埃で塞がれていたり、
その様な原因で焼け付いたような跡は見当たりません。
どうも過電流がヒューズ溶断の原因となったと思われます。このハロゲンヒーターは最大1200W
となっており、温度ヒューズは15Aの容量があります。容量的には3Aの余裕があるので、 通常の使い方では切れるはずは無いのですが...
 念のためハロゲンヒーターの直流抵抗を確認してみました。100Vで12A流れるという事は
8.3Ω程度あるはずです。しかし実際は1Ω以下で殆ど短絡に近い状態です。調べてみると、 ハロゲンは消灯時の抵抗値が1/10くらいになっているようで、通電して暖かくなるにつれて 本来の値に上昇していくみたいです。という事は、スイッチを入にした際突入電流の発生が あるものと考えられます。
 このストーブ、切の状態から入にする場合、切→800W→1200Wと段階的に点灯していくため、 突入電流も緩和される様です。今回つかなくなった原因は、スイッチが入(1200W)の状態で いきなりコンセントを差し込んでしまったため、抵抗値が最も低い状態での通電となり 突入電流が瞬間的に15Aを超えてしまったものと思われます。
 念のため取扱説明書を確認してみましたが、『使用の際は、スイッチを切の状態にしてから コンセントを差し込んで下さい。』の様な記載はありませんでした。でもその様にした方が良さそうですね。 温度ヒューズを交換して修理は無事に完了しました!!(^^)/
 下記は交換用に入手した温度ヒューズです。(共立エレショップにて購入)

温度ヒューズ





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